花火、枝豆、ビール。
数十分の出来事、
ささやかな夏の味わい。
枝豆は冷凍だし、ビールは1缶だけど。
その間は何も考えない、いや考えているかもしれないが、
何も考えないように...。
頭を空にして、ひたすら見つめる。
「綺麗だな...」
知らない子供が、物欲しそうに俺の枝豆をじっと見つめる。
おい、そんなに見つめるなよ。
そんなに見つめてもあげないぞ。
ただ、もし君が勇気を振り絞って、
「枝豆ちょうだい」って言ってきたなら、
そう言ってきたならあげよう。
その勇気に免じて。
そんな事を考えている事が、ちょっと可笑しかったな。
しばらくは、そばを離れなかったが
あきらめたのか、立ち去っていった子供。
残念だったな、あと一歩、ほんの少しの勇気で
得られるものがあるんだよ、人生には。
枝豆ぐらいかもしれないけど。
例によって、例のごとく、時間はありません。
遅れを取り戻すためにミックスダウンの下準備です。
明日の珍客を迎えるために。
ここから睡魔に負ける寸前まで続きます。
あなたに早く聴いてもらいたいから...
がんばります。